広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    広島ベンチャーキャピタル社長に就任 / 西岡 賢 氏
    NEWSな人
    50周年 事業継続性の思い新た 30年にグループ100億円目指す / 東洋電装 桑原 弘明 社長
    個室で「推し」とトレーニング 運動習慣乏しい層へ訴求 / ハコジム 永田 秀晶 社長
ニュース一覧
+ 続きを読む +

グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
torikushi / 河野 貴 代表

1975年、両親が「鳥串一代」を開店し、18年前に継いだ時に屋号・内装を一新した。内装デザインは鳥串一代の時にアルバイトをしていた縁から、懇意にする建築家の谷尻誠氏が手掛けた。薄暗くてバーのような雰囲気の焼き鳥屋は当時斬新で珍しく、女性客が約6〜7割と多い。
「幼少期からこの店で過ごして将来は継ぐものと思い、20代はあえてアジア、伊・仏など洋食屋に勤め、あらゆる料理を勉強。〝はみだしメニュー〟と称し、鶏ささみカマンベールチーズなど、洋と串を掛け合わせた独自メニューも提供しています」
 鮮度を一番に考え、安芸高田市高宮町の鶏肉を仕入れる。タレには江田島のタママス醤油を、塩は高知の天然塩を使うなど、2代目独自のこだわりを出す。鶏皮の味噌煮込みは両親の味を引き継ぎ、人気の定番メニューという。
「長く店を続けるためには、日々の積み重ねが大切。鶏料理と向き合い、変えないものと変えていくものとを見極めながら、試行錯誤を続けたい」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区中町2-23 1階
  • ◆電話:082-246-1040
  • ◆座席数:40席
  • ◆営業時間:午後6〜12時
  • ◆定休日:不定休
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
三光電業 / 森脇 喜美代 社長

ドラフラのB1リーグ優勝おめでとうございます。苦しい時代からチームを引っ張ってきた朝山選手が引退の花道を飾り、多くのファンに感動をもたらしました。監督に就任され、これからも活躍を願っています。
 当社は、チーム初参戦の2014年度からスポンサードゲームを毎年1回開催。当時は知名度がなく、土日以外は観客もまばら。地元プロなのにそれは寂しいと感じ、平日の試合の冠協賛を申し出ました。とにかく見てほしいと、地域の学生にチケット数百枚を毎回配布。皆実高出身の若手、三谷桂司朗選手はその招待観戦がきっかけでドラフラに興味を持ったそうです。ハーフタイムでは当社の和太鼓倶楽部の演奏を披露し必勝祈願。ロードレースのヴィクトワールの選手を招き、地元プロとして相互にファンが増えるようにPRしてもらっています。当社はヴィクトワールのユニホームパートナー。昨年7月のホーム戦初優勝は大いに盛り上がりました。
 ところで同月にはプロゴルファーの鍋谷太一選手とプロアマ戦でご一緒しました。スポンサーがほとんどいないと聞き、これも縁だと3年契約。それから彼は次々と活躍し、カシオワールドオープンで優勝。当社主催の祝勝会を喜んでくれました。日本シリーズに出場し、なんと年間賞金は7位。頑張る人たちが報われる。うれしいですね。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
評価は自分が創る

先の読めない事業環境や余剰雇用、人手不足にさらされて苦心惨憺。人材確保へ適切な給与体系をどうすればよいのか、正解のないもどかしさを味わった経営者も多いのではなかろうか。
 軽自動車専門店のサコダ車輌(佐伯区五日市町)は、今9月期決算で販売台数6000台乗せと車検2万台、一般修理5万台以上を見込む。トライ&エラーを重ねながら独自の評価と給与制度を構築。働く人のモチベーションを高め、成果を挙げている。
 2015年に評価制度の検討を始め、20年に修正を加えて翌年に現行制度をスタート。10月から抜本的な変更(賃金テーブル、職能手当、資格手当、年間休日)を予定している。月約10項目の個人評価基準の達成度合いに応じて半期毎に等級を改定。執行役員本部長で整備部門統括責任者の森岡真也さん(40)は、
「営業や整備部門などの職務を問わず、全社員が評価項目を理解して納得感のある給与体系、評価制度に進化させています。近年は販売だけ、整備だけと部門限定で成果を出し、採算を取ることは難しくなっている。シナジーが発揮できる事業を展開することで専門性とスピードを高め、よりユーザーのメリットに貢献する社内態勢を築く。事業の枠を超えて相互理解できる人材の育成が大切だと思う」
 むろん専門医も必要だが総合診療医によって、適切な対応が可能になる。〝自動車販売知識のある整備士〟が企業力を底上げし、技術と営業の総合力を備えた人材こそ顧客の信頼につながるという。
 森岡さんは整備学校を卒業してメーカー系ディーラーに勤務。自動車整備士に誇りを持っていたが、業務量は営業担当の腕次第。業界の人手不足でプライベートな時間がなかなか確保できない、将来へ希望が見いだせないと、いったんは業界を離れた。
 縁あってサコダ車輌に入社以降は、整備士が主体的に活躍できる環境をつくりたい一心で課題を洗い出し、新たな職場づくりを目指した。
 人材育成を成長戦略の真ん中に置く迫田宏治社長は働く人への投資を惜しまない。
「生活必需品として軽自動車を扱っている。そうそう頻繁に車は買い換えられるものではない。どうすれば価格を抑えることができるのか。販売台数を増やし、経営効率を高める努力が欠かせない。しかし売りっぱなしは厳禁。安心していただけるアフターメンテナンスを整えてきた。業界は整備士や板金塗装などの人材不足が年々深刻さを増している。社員一人一人と向き合い、人材が育つ雇用関係をつくり、みんなが生き生きと働く職場を実現させたい」
 採用は中途を含め毎年15〜20人を計画。国家資格の整備士は3級、2級を取得し、自動車検査員として活躍できるまで最短でも約8年かかるが、教育プログラムを充実させて無資格でも採用。独自のカリキュラムとスキルマップを基にした社員等級制度の運用で、将来をイメージできる成長プロセスを〝見える化〟した。どんな力を身に付けると一人前なのか基準が明確。その人の〝頑張り方〟がひと目で分かる。26年からはジョブ型採用に踏み切る。 
 部門を超えて異動できる人事制度を整える。外国人材もベトナム人の特定技能1号3人、技能実習生4人が活躍する。舟入・五日市・東広島・祇園・海田の5指定6工場体制。評価は自分で創る。その評価は業績に直結する。

一覧に戻る | HOME